こんにちは!
今回のテーマは、「ひらがな」のきれいな書き方についてです。
真似して書くと、美文字が書ける素敵なお手本を掲載してご説明しています。
はじめに
掲載しているお手本は、中山佳子先生の「くせ字を直せる!美文字ペン字基本練習帳(西東社)」から引用いています。
この書籍のひらがなは、とてもオーソドックスなきれいな文字で、極端な特徴がなく、真似しやすく書きやすいお手本です。
この練習帳には、ひらがなだけでなく、カタカナ、漢字、あいさつの練習、文章の練習などすべてに美しいお手本が掲載されています。
説明やポイントが簡潔で分かりやすいのもこの書籍の良さですね。
アドバイスを確認して眺めているだけで、美しい字が書ける気になってしまうような書籍。
独学でペン字を学びたい人には、おすすめの練習帳です。
kindle版でも出版されています(税込548円)。
なぜ「ひらがな」は大切か
日常使っている「かな」には、「ひらがな」と「カタカナ」があります。
例えば、文章を読んだり書いたりする時には、かなや漢字の両方を読んだり、書いたりします。
かなと漢字のどちらの方が使う割合が多いのでしょうか。
その答えは、「かなの方が使う割合が多い」です。
法律の条文や専門的な論文であれば、60~65%程度がかな、普段の生活の中でみる文章は、70%程度がかなと言われています。
また、ひらがなとカタカナでは、ひらがなを使う割合が多くなります。
そのため、ひらがながきれいに書けると、文章全体を美しく見せることができるのです。
ではこれから、あ行から一文字ごと順番にひらがなの書き方のポイントを確認していきましょう。
あ行
「あ」のお手本と書き方
1画目は右上がりに短く。2画目は左側に張り出すようにまるみをつけて書きます。
3画目は、左下で軽く止め、なるべく上方向に向かって書きます。
最後はゆったりと大きく曲がるイメージで。
「い」のお手本と書き方
向かい合うように書くのがポイント。2画目は1画目よりも短めに書きます。
1画目から2画目につながるイメージで。
「う」のお手本と書き方
1画目は文字の中心よりやや右に書きます。
2画目の最初は右上がりに、最後は形に注意して軽くカーブを描くように書きます。
「え」のお手本と書き方
1画目の点は右下に。
2画目の最初は右上がり書き、右上で一度止めて、左下にまっすぐ線を引きます。
そして止めてもどすように右上に向けて書き、軽く角度をつけて真下に下ろします。
最後は、上に上げないように書くことがポイントです。
「お」のお手本と書き方
1画目は右上に向けて短めに書きます。
2画目は真っすぐに線を引き、下でほんの少し軽く曲げてから止めます。
次に左上に向かって軽く止め、三角を描くイメージで右上がりに。
3画目の点は、2画目の書き終わりからつながるイメージで高く離れた位置に書きます。
か行
「か」のお手本と書き方
1画目は右上がりに書き、軽く曲げて左下ではねる。
2画目は1画目の左側に傾いた縦線とほぼ平行に書きます。3画目は離れた位置に線を引きます。
この時、空間を広めにあけるのがポイントです。
「き」のお手本と書き方
1画目、2画目はほぼ平行に。3画目は、1、2画目のほぼ中心を通して最後ははねます。
3画目の線は、軽くそるときれいに見えます。
4画目は、3画目からつながるようなイメージで書きます。
「く」のお手本と書き方
左下に向かって少しそらせながら書きます。
軽く折ってから、右下に向かって軽くそらせながら書くときれいに見えます。
最後は、しっかりと止めましょう。
「け」のお手本と書き方
1画目は少し丸みをつけて、やや左側に張り出して書きます。
最後のはねから2画目がつながるイメージで書きます。
2画目は少し右上がりに。3画目は途中までまっすくな線を引き、最後はやや左に少し曲げます。
この時、1画目の折り返しよりも長くすることがポイント。
「こ」のお手本と書き方
1画目は右下に向けて、2画目につながるイメージで書きます。
1画目、2画目は向かい合うように書き、線の長さもほぼ同じように。
1画目と2画目の間の空間を広めにとるのがポイントです。
さ行
「さ」のお手本と書き方
1画目は右上がりに長めに、2画目は1画目の中心を通すように右下に少しそって書き最後はしっかりはねます。
2画目から3画目はつながるイメージで書き、3画目の最後はとめます。
2画目と3画目の間は空間をとります。
「し」のお手本と書き方
中心よりもやや左から、まっすぐに下に向かって線を引く。
下から右上に向かってなめらかにはらいます。
この時に方向に注意。上に向けすぎるとバランスが悪くなります。
「す」のお手本と書き方
1画目は右上がりに長めの線を引きます。
2画目は、1画目の右側から3分の1に近いところを通るように書き始める。
三角を描くイメージで軽く止めながら、最後は内側にはらいます。
「せ」のお手本と書き方
1画目は右上がりに長めの線を引く。
2画目は高いところから、3画目は少し低いところから書き始めます。
2画目、3画目が3分の1ずつほぼ均等になるように、1画目と交差させるのがポイントです。
「そ」のお手本と書き方
横画は少しそりながら平行になるように書きます。
下の横画は、上の横画の2倍程度の長さで。
最後は、下に向かってそるようにカーブを描いて止める。
その時に、中心から出ないようにすることがきれいに見せるポイント。
た行
「た」のお手本と書き方
1画目は右上がりに短く。2画目は、1画目の線の中心より右側を通しやや左下に向けて長く引きます。
3画目から4画目はつながるイメージで。
「ち」のお手本と書き方
1画目は右上に向けて短めに書きます。
2画目は、1画目のほぼ中心を通るように線を引き、やや左下に向けて少しだけ左に張り出して書く。
最後はなめらかにはらいます。たまごの形になるようにします。
「つ」のお手本と書き方
1画目は右上がりに直線的な線で。ゆったりとはらいながら、最後はスッと書き終わるように。
空間はしっかりとあけます。
「て」のお手本と書き方
1画目の最初は、右上がりにそらせるように書き始めます。
折り返しは角度をつけて。左下方向に線を引き、そりながら最後は止めます。
「と」のお手本と書き方
1画目はほんの少しそらせて右下に向かって線を引く。
2画目は空間を広めにとりながら大きくカーブさせます。
最後はまっすく横線を引きます。
2画目の書き終わりは、書き始めよりも短めに書くことがポイント。
な行
「な」のお手本と書き方
1画目は右上がりに短めに。2画目は左下方向に長くなりすぎないように注意します。
3画目から4画目はつながるイメージで。4画目は軽く止めながら、逆三角形を描くように書きます。
「に」のお手本と書き方
1画目は少し左に張り出すように書きます。最後はしっかりはねる。
2画目から3画目はつながるイメージで。
ポイントは、1画目の一番下と3画目の書き終わりの高さ。
図のようにあけると、バランスが良くなります。
「ぬ」のお手本と書き方
1画目は右下に向けて長くならないように書きます。
2画目は、1画目の書き始めよりも上から書き、なるべく下の方で1画目と交差させます。
最後は大きくカーブを描くようにし、ゆったりと空間をあけます。
結びの形に注意してください。
「ね」のお手本と書き方
1画目は下に向かって長めの線を引きます。この時少し左に張り出すように。
2画目の書き始めの左側は少し短めに。右上がり強めに書き、角度をつけて下に向けて書きます。
1画目の書き終わりよりも、結びの位置を高めに書くことがポイント。
「の」のお手本と書き方
1画目は右へ傾けて下に線を書きます。
軽く止めたあとは、なるべく上方向に向かって書きます。
最後は大きくまわるようにして、すっとはらいます。
は行
「は」のお手本と書き方
1画目は少し左に張り出して長めに書き、しっかりはねます。
はねた後は、2画目につながるイメージで。2画目は少し右上がりに書きます。
3画目は、下に向かってまっすぐ線を引き、結びの形に注意します。
結びは、大きくなりすぎないようにするとバランスの良い字が書けます。
「ひ」のお手本と書き方
1画目の書き始めは、少しそらせて右上がりに短めに書きます。
軽くカーブさせながら、下部(中心よりも左側)で一度止めて軽く角をつけて右上に向かいます。
右上で止めてから右下に向かう線は、書き始めの線よりも長めに書くことがポイント。
「ふ」のお手本と書き方
1画目は右下に点を打ってはね出します。
2画目は、1画目の点からつながるイメージで書き始めます。
2画目の書き終わりから3画目、4画目へつながるように書いていきます。
全体的な形は、三角形をイメージすると良いでしょう。
「へ」のお手本と書き方
書き始めは、右上に短めに。中心よりも左側で止めます。
次に、右下に向かって長めに書きます。
このとき、書き始めよりも書き終わりが下になるようにします。
「ほ」のお手本と書き方
1画目は、少し左に張り出して長めに書きしっかりとはねます。
2画目にはつながるようなイメージを持って、2画目を書き始めます。
2画目と3画目は向かい合うように書きます。
4画目は、まっすく下に線を書き、結びの形に注意します。
結びの形は大きくなりすぎず、やや横長にするときれいに見えます。
ま行
「ま」のお手本と書き方
1画目と2画目は少し右上がりで向かい合うように書きます。
3画目は下にまっすぐ下ろす。結びの形は大きくなりすぎないように注意しましょう。
「み」のお手本と書き方
書き始めから折り返しまでは、右上がりに短く書きます。
折り返してから左下方向に下ろした後、下方の折り返しはなるべく上にもっていきます。
横画は少しまるみをつけて。2画目は長めの線を書き、最後ははらいます。
「む」のお手本と書き方
1画目は、右上がりに短く。2画目は、結びの前に一度止め、結びはできるだけ下でつくる。
結びの形には注意。やや縦長にすることがポイント。
点は高い位置に書きます。
「め」のお手本と書き方
1画目は少しだけ丸みをつけて、左に傾けて書きます。
2画目の書き始めは、1画目の書き始めよりの上から。
1画目とは、なるべく下の方で交差させる。
2画目の最初の折り返しは、なるべく上に向けて書きます。
最後はおおきくまわして、空間をしっかりとつくります。
「も」のお手本と書き方
1画目は左側に少し張り出して書きます。
折り返しは、右上方向に持ち上げて、最後は左上にもどします。
2画目。3画目は向かい合うように。
や行
「や」のお手本と書き方
1画目は右上がりに長い線を書き、角度をつけてもどしながらやや大きくはらいます。
1画目の書き終わりと2画目、3画目はつながるイメージで。
3画目は長めの線を左に傾けて引きます。最後はしっかり止める。
「ゆ」のお手本と書き方
1画目の書き始めは、少し丸みをつけて左に傾けて書きます。
折り返しは、同じところを少しだけもどす感じで、右上がりに書く。
右上がりの最後から真下に向かうように丸みをつけて。
1画目から2画目はつながるイメージで。
最後ははらいます。
「よ」のお手本と書き方
1画目はやや右上に短く。2画目はまっすぐ下ろして結びのカーブはやや大きめに書きます。
結びの形は、横長にするとバランスよく見えます。
結びの下部よりも書き終わりが下になるようにします。
ら行
「ら」のお手本と書き方
1画目の点は、右下で小さくはねます。そのままつなげて2画目を書くイメージです。
2画目は左側に少しだけ張り出すように書き、下で一度止めます。
最後は、少し右上がりに書きなめらかにはらいます。
「り」のお手本と書き方
1画目と2画目は向かい合うように、つながるイメージで書きます。
2画目の最後はすっとはらう。
この時、中心よりも左側にでないように書くことがポイントです。
「る」のお手本と書き方
1画目の書き始めは、やや右上がりに短く。
止めた後、左下にまっすく線を引きます。
止めた後はたまごの形になるようにゆったりとまわすイメージで書きます。
最後の結びは平たい三角にすることがポイント。
「れ」のお手本と書き方
1画目は少し左側に張り出すように長めに書きます。
2画目の書き始めは右上がりに短く。
3つめの折り返しが、1画目の書き始めよりも少し下になるように書くことがポイントです。
2画目の最後は方向に注意します。この時、1画目の書き終わりよりも上にくるようにします。
「ろ」のお手本と書き方
1画目は右上がりに短く書きます。
一度止めてから、折り返しの線は左下方向にまっすぐ長めに引きます。
そして一度止めて、ゆったりと弧を描きながらまわるイメージで書きます。
わ行
「わ」のお手本と書き方
1画目は少し丸みをつけて左側に張り出すように書きます。
2画目の最初は、右上がりに短く。最後はゆったりとまわるイメージではらいます。
「を」のお手本と書き方
1画目は少し上にそらせて、右上がりに短めに書きます。
2画目は左ななめ下方向に書き、折り返し後は折り返し後は真下に下ろすのがポイント。
3画目は大きく右側から書き始め、カーブはやや小さ目にします。
書き終わりは、書き始めよりも短くすることがポイントです。
「ん」のお手本と書き方
1画目の書き始めは、左下方向にまっすぐ線を書きます。
一つ目の折り返しはもどすように書き、2つ目の折り返しで一度止めます。
最後はゆったりはらいます。
一つ目の折り返しとカーブの底を揃えるとバランスがよくなります。
まとめ
文章全体の中で、かなが占める割合は70%程度とかなり多いため、かなを美文字で書ければ文章を美しく見せることができます。
さらに、一般的な文章では、カタカナよりもひらがなが占める割合が高いと言えます。
今回ご案内したお手本で練習を繰り返すことによって、文章の大半を美文字で書けることになります。
ひらがなは、漢字やカタカナと比較して曲線が多く、やわらかい印象があります。
さらに、画数が少ないため、バランスよくきれいに書くことが難しい文字とも言えます。
ひらがなは、「次の画へつなげるイメージ」を持って練習すると上達が早く美文字が書けるようになります。
また、文章を書くときに、「ひらがなは漢字よりも少しだけ小さ目に書く」と文章全体が整ってきれいに見えます。
ひらがなの役割はとても大切ですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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